研究課題/領域番号 |
10640067
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
辻 元 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (30172000)
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研究分担者 |
大沢 健夫 名古屋大学, 大学院・多元数理研究科, 教授 (30115802)
満渕 俊樹 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80116102)
石井 志保子 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (60202933)
藤田 隆夫 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (40092324)
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キーワード | 乗数イデアル / ∂-方程式 / Toric多様体 / 偏極多様体 / モジュライ空間 |
研究概要 |
この間の研究成果については、次のようであった。 まず、辻は、標準環の研究を、乗数イデアル層の理論を用いて進め、一般型代数多様体の標準環の有限生成性の結果を得た。一般の小平次元の多様体についても、正則曲線の理論との関係を研究し、さらにQ-Fano多様体の有界性について、決定的な結果を得た。小平次元が非負の代数多様体については、豊富性を示した。 藤田は、曲面上の随伴直線束の大域生成に関する、川内-Masekの結果を境界付きの場合に拡張した。 大沢は、∂^--方程式の理論を複素多様体上で詳しく展開するため、射影空間の擬凸領域の境界を調べ、C^2正則性の仮定の下に、有界多重劣調和皆位関数の存在をで示し、局所超擬凸性が、必ずしも超擬凸性を意味しないことを示した。 満淵は、Kahhler-Einstein計量を許容しないFano多様体の研究をすすめ、その代替物を提案し、研究した。 石井は、Toric多様体の特異点を極小モデルの観点から研究した。 この間、外国旅費を使って、ドイツMarburg大学のG.Schumacher教授を招聘し、辻とレビューを行った。このため、予定していたシンポジウムは開けなかったが、偏極多様体のモジュライ空間の慨代数性についての結果が得られた。
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