研究概要 |
1. 研究目的は,cohomology環が原始的に生成される場合のリー群のhomotopy正規性を解決することであった.当初,K理論など高度な道具を用いないと解決は困難と考えていた.所が,よく知られたPontrjagin積によるhomology環を用いて解決できることがわかった.これはhomotopy正規性を判定する式がcohomologyの場合k^★Ad^★(x_i)=k^★(1_<【.encircled?.】X【.encircled?.】> x_i)=0(但しx_iは原始的生成元)となるのに対し,homologyでは原始的生成元x_i,x_j(i>j)に対しAd_★k_★(X_i 【.encircled?.】X【.encircled?.】 X_j)=2X_iX_j≠0となることからhomotopy正規性の判定を与えることが出きる.この方法は任意のリー群Gと部分群Hの対(G,H)に対し,homology環が外積代数となる場合に有効である.しかもcohomology環を用いる方法より計算が簡単であり,多くの場合に適用できる利点もある.例えば古典群,例外群において係数Z_pをうまくとればhomology環は外積代数となることが知られている(Hopf,Borelの結果).従って,今までMcCarty,James,Furukawa等により得られた結果はすべてこの方法で統一的に処理できる(America数学会で発表). 2. もう1つの研究目的はcomputerを用いて上述の問題に取り組むことであった.Symplectic群のhomotopy正規性の解決に数論の複雑な結果が引用されておりcomputerが有効と考え,部分的結果を得たが今後の課題である(日本数学会で発表).
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