研究分担者 |
田原 賢一 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (00024026)
安井 孜 鹿児島大学, 教育学部, 教授 (60033891)
大川 哲介 広島工業大学, 工学部, 助教授 (60116548)
竹内 義浩 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (10206956)
植村 英明 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (30203483)
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研究概要 |
1.リー群のホモトピー正規性に関する問題について、リー群のコホモロジー環が奇数次数の元で生成される外積代数で表される時(即ちコホモロジー環が原始的に生成される場合)はホモロジー環の積を用いることで解決された。今年度計画中に論文として発表することができた。 2.今年度のもう一つの研究目的はリー群の(コ)ホモロジー環の構造を表す生成元の様子を詳しく調べることであった。コンパクト、単連結な例外リー群の鎖をG_2⊂F_4⊂E_6⊂E_7⊂E_8とする。包含準同型写像iが引き起こすコホモロジー環の準同型写像i^*による生成元x_iの像i^*(x_i)を調べる。 pを素数とする。リー群GのZ係数コホモロジー環H^*(G;Z)が捩れ部分群Z_pをもつ場合、i^*(x_i)はボレル,荒木、河野等により調べられ殆どの場合について決定済みである。 また,H^*(G;Z)が捩れ部分群Z_pを持たない場合、即ち外積代数で表される場合。この場合にもボレル、荒木等により低い階数のリー群の間の準同型G_2⊂F_4,Spin(9)⊂F_4から引き起こされるコホモロジー環準同型の像、i^*(x_i)については決定されている。今年度、この残りの場合についてi^*(x_i)を決定することができた。 結果.(i)包含写像i:F_4→E_6に対してi^*(x_i)=x_i(i=3,11,15,23),i^*(x_i)=0(i=9,17) (ii)包含写像i:E_6→E_7に対してi^*(x_i)=x_i(i=3,11,15,23),i^*(x_i)=0(i=19,27,35) (iii)包含写像i:E_7→E_8に対してi^*(x_i)=x_i(i=3,15,23,27,35),i^*(x_i)=0(i=39,47,59) 証明は、リー群の対(G,H)がなすファイバー空間H→G→G/Hに同伴したセールのスペクトル系列及びコホモロジー環の上のコホモロジー作用素P^iについての古典的な結果と方法を用いる。
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