研究概要 |
XをHOpf空間とする。大嶋は,cellの数の少ないものについて,自己写像のなすhomotopy set[X,X]を決定した。(Mimura-Oshima,Self homotopy groups of Hopf spaces with at most three cells,J.Math.Soc.51(1999),及びOshima,Self homotopy sets of a Hopf space,To appear in Quart.J.) 森杉は,X=Sp(2)の場合に,ΣXの自己写像のなす群[ΣX,ΣX]を決定した。方法としては,まず,古典的なHopf構成とDold-Lashof構成を比較して,それらの特徴付けを与え,Xの中でのSamelson積とその懸垂をとった時のWhitehead積の関係式を見出すものである。(Morisugi,Hopf constructions,Samelson product sand the suspension maps,to appear in Contemporary mathematics) XがSp(2)以外の場合でもある程度この方法により[ΣX,ΣX]が決定できると思っているが,まだやっていない。 一方で,森杉は,信州大の向井氏との共同研究で,球面のhomotopy群のmod 2 Moore spaceへの持ち上げ問題に取り組んでいる。この問題へのapproachとして,本研究課題の方法が利用できる。この成果は,J.Math.Soc.に投稿中である。 一方,逸見は,James Linとの共同研究で,Hopf空間のcohomologyについて,一連の成果をあげている。この結果は,自己写像の導くXのcohomology環の自己準同型の情報を与えるはずである。
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