研究課題/領域番号 |
10640078
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
勝田 篤 岡山大学, 理学部, 助教授 (60183779)
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研究分担者 |
田村 英男 岡山大学, 理学部, 教授 (30022734)
島川 和久 岡山大学, 理学部, 教授 (70109081)
酒井 隆 岡山大学, 理学部, 教授 (70005809)
竹内 博 四国大学, 経営情報学部, 教授 (20197271)
池田 章 岡山大学, 教育学部, 教授 (30093363)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | スペクトル / 逆問題 / 安定性 / ハウスドルフ距離 / ラプラシアン / 等スペクトルグラフ / 等周定数 |
研究概要 |
グラフや多様体のスペクトル幾何について、当該研究期間においては、グラフのスペクトル幾何および多様体上のゲルファントのスペクトル逆問題の安定性について研究した。 前者は、ユークリッド空間の領域に対するファーバー・クランの定理のグラフ版と等スペクトルグラフの構成についての結果で以下の研究発表の文献の内容ある。また、有限グラフのべき零群被覆グラフの酔歩等について調べている。これについてはある程度の手がかりは得たと信じているがまだまだ今後の研究を必要であるる。 後者はクリレフ、ラサスと共同研究である。ゲルファンドのスペクトル逆問題とは、境界付きリーマン多様体上で定義されたラプラシアンのノイマン境界条件の下での固有値および固有関数の境界値から、元のリーマン多様体が決定できるかという問題でそれ自身は、ベリシェフとクリレフの結果とタタルの結果をあわせることにより肯定的な解答が得られている。 次に考えるべき問題のひとつは、誤差を含む不十分なデータに対し、本来の情報の近似が得られるかという安定性の問題でこれが我々の対象である。ただし、逆問題は一般にアダマールの意味で不適切であるので、多様体のクラスを定めその中での安定性について考える。 我々は、初年度に次元、断面曲率、主曲率およびその微分の上下から、直径の上から、単射半径の下からの評価が与えられたクラスにおいて、スペクトルデータのうち、適当な数の有限個のスペクトルデータが元のデータに近ければ、元の多様体が近似的に再現できることを示した。その後、曲率の微分に関する仮定をはずすことに成功した。さらに、副産物として境界付多様体上の調和座標の存在に関する結果も得た。また、元の多様体を近似する有限次元空間の再構成にあらわれる様々な量の具体的評価について部分的結果を得た。
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