研究概要 |
研究代表者は野中と共同してEuclid空間内のある種の不等式を満たす平行な平均曲率ベクトルをもつ完備な部分多様を分類した。これにより,KlotzとOssermanの定理を任意な次元と任意な余次元に拡張した。Euclid空間内のスカラー曲率が一定の高余次元部分多様体の研究はかなり難しいので,今まで良い結果が殆ど得られていないが,研究代表者はEuclid空間内のスカラー曲率が定の高余次元部分多様体の研究を行い、ある種の不等式を満たす完備な部分多様体を分類し,この方向の研究に対して大きな進展を与えたと思う。尚,球面内スカラー曲率が一定の高余次元部分多様体の研究も行い,対応する結果も得られた。研究分担者塩浜氏などは非コンパクト完備リーマン多様体をradial curvatureの条件下でコンパクト化して、剛性定理が成立する条件を求めた。さらに,完備リーマン多様体のradial curvatureの下限がMangoldt曲面や回転面のガウス曲率で与えられたとき、Alexandrov-Toponogovの比較定理が成立する事を証明した。
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