研究分担者 |
成木 勇夫 立命館大学, 理工学部, 教授 (90027376)
中島 和文 立命館大学, 理工学部, 教授 (10025489)
新屋 均 立命館大学, 理工学部, 教授 (70036416)
加川 貴章 立命館大学, 理工学部, 助教授 (90298175)
山田 修宣 立命館大学, 理工学部, 教授 (70066744)
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研究概要 |
本研究の目的は完備(またはコンパクト)な一定なスカラー曲率をもつリーマン多様体の射影変換と、完備(またはコンパクト)な一定なスカラー曲率をもつケーラー多様体の正則射影変換について考察することである。与えられたリーマン計量(ケーラー計量)から射影変換(正則射影変換)によって導入されるリーマン計量(ケーラー計量)を射影変換(正則射影変換)といい、これらの計量について考えればよい。これらの変換があるテンソルを不変にする場合について次のような結果を得ることが出来た。 1.(M,g)を完備な単連結リーマン多様体でスカラー曲率が正定数であるとする。gの自明でない射影変形hが存在し、そのスカラー曲率が定数でhの重力テンソルがgのそれと一致しているならば、(M,g)は球面と等長になる。 2.(M,g)は一定な正のスカラー曲率をもつ完備な単連結リーマン多様体とする。gの自明でない射影変形hが存在し、そのスカラー曲率が定数でhの射影曲率テンソルの共変微分がgのそれと一致しているならば、(M,g)は球面と等長になる。 3.(M,g)を一定なスカラー曲率を持つコンパクトリーマン多様体とする。gの自明でない射影変形hが存在し、そのスカラー曲率が一定でgのRicciテンソルの共変微分▽Rからhのリッチテンソルの共変微分▽^^〜R^^〜を引いたものが対称であるならば、gとhのスカラー曲率はともになければならない。 4.ケーラー多様体の正則射影変換についても曲率に関する上記(a)、(b)、(c)と同様の条件の下で上記(a)、(b)、(c)と類似の結果が得られる。 5.調和曲率をもつケーラー多様体(M,J,g)が、gの自明でない正則射影変形hを許容すれば、(M,J,g)はアインシュタイン空間となる。
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