研究概要 |
前の論文で定φ断面曲率(≧1)をもつ佐々木多様体はアインシュタイン・ワイル構造をもつことを示した。アインシュタイン・ワイル多様体に関連するものとして平成11年2月に秋田高専研究紀要にアインシュタイン・エルミート構造とアインシュタイン・ワイル構造の関係を調査したものを発表した。昨年度からの研究の続きとしてコンパクトなワイル多様体で、特にゴードション計量をもつ定曲率なゴードション多様体の分類とその部分多様体の特徴を調べた。その結果の一部を平成10年11月の秋田大学での研究会「シンプレクテック幾何学とその周辺」、11年2月の「筑波大学微分幾何学セミナー」、同年2月のお茶の水女子大学での研究「Locally conformal Kaehler manifoldsと関連する話題」等で発表した。このような研究会でのコメント批評や、いくつかの大学を訪問しての検討や情報の交換を経てでた諸々の結果を「Gauduchon manifolds and theirsubmanifolds」としてまとめた。内容は、上でのゴードション多様体の分類を用いて、ワイル共形平坦であるコンパクトなアインシュタイン・ワイル多様体(M^n,[g],D)において、n≧4でω≠0ならば、(M^n,[g],D)はワイル平坦であることを示した。また、キリング双対1-形式をもつゴードション平坦多様体のキリングベクトル場に接するコンパクトなワイル全臍的な部分多様体は、アインシュタインかまたは全測地的でその普遍被覆多様体は(S^<n-1>×R^1)に等長であること、その他、いくつかの結果をだした。
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