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1998 年度 実績報告書

確率論および複素解析に現れる古典力学系のエルゴード理論的手法による研究

研究課題

研究課題/領域番号 10640105
研究機関東京工業大学

研究代表者

盛田 健彦  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (00192782)

研究分担者 仲田 均  慶応大, 理工学部, 助教授 (40118980)
白井 朋之  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (70302932)
伊藤 秀一  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (90159905)
内山 耕平  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (00117566)
志賀 徳造  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (60025418)
キーワード閉測地線 / 熱力学形式 / エルゴード理論
研究概要

タタイヒミュラー測地流の閉測地線に熱力学形式を応用しようというのが,本研究の中心課題であった.残念ながら,マルコフ分割によって構成される1次元格子模型が,従来の双曲的力学系のような有限個のスピンだけで記述出来ないことが障害となって,素数定理型定理を証明するまでには今回も至れなかった.
とはいえ,中間的な成果をあえてあげるならば,リーマン面上の正則1次微分の軌道と区間入れ替え変換との関係を用いたVeechの方法に習って,写像類群の双曲類である擬アノソフ類の行列表示と測度付き葉層構造に対する基本変換の行列表示の関係を利用して,タイヒミュラー空間の長さスペクトルが格子分布でないことより強い主張に至ることができた.
上記の結果に至る仮定で考案した技法によって副産物として「有限面積をもつ双曲リーマン面上の測地流の閉軌道に関するセルバーグゼータ関数の解析接続をセルベーグゼータ関数を転送作用素のフレッドホルム行列式表示を用いて示すことができる」という結果に補足的な結果を付加することができた.より具体的には,考えている有限面積双曲的リーマン面に対応するフックス群のユニタリ表現を考慮したセルバーグL関数に,既に確立していた議論を応用することによって,Chabotarev型の閉測地線定理を昭明できた.このことは,本研究の最終目標が達成された場合,タイヒミュラー測地流に対しても累次の定理が成立することを意味しており,十分意義があると思われる.
これらの結果の一部については発表の価値があると判断し,しかるべき専門誌への投稿を考えている.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] T.Furuoya: "Sample Lyapnov exponent for a class of linear Marsovian systems over Z^d" Osaka J.Math.35. 35-72 (1998)

  • [文献書誌] K.Uchiyama: "Wtener's test for the random walks with mean zero and finite variance" Ann.Prob.26. 368-376 (1998)

  • [文献書誌] K.Uchiyama: "Scaling limit for a machanical system of interacting partscles II" Commun.Math.Phys.196. 681-701 (1998)

  • [文献書誌] C.Kraai Kamp: "On the nomal numbers for continued fractions" Evgod.Th.& Dynan.Sys.to appear.

  • [文献書誌] T.Shirai: "A trace formula for discrets Schrodinger operators" Publ.RIMS Kyoto Univ.34. 27-41 (1998)

  • [文献書誌] M.Kotani: "Asymptotic behavior of the transition probability of a simple random walk on an infinite graph." J.Funct.Anal.159. 664-689 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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