千代延はこの研究プロジェクトにおいて直交多項式の理論やランダム行列の理論において重要な役割をはたすゼゲの定理の確率論からの取り扱いを追求した。その結果ゼゲの定理そのものをしめすことはできなかったが確率論的に興味深いある極限公式をしめした。それはゼゲの定理において対数ポテンシャルであるものをより滑らかなポテンシャルにかえたものについてなりたつ一般的な公式である。 青本は超幾何関数と超平面配置との関係をあたえるジャコビの等式をあたえた。また対数ポテンシャルをもとスツルムリウビル作用素の熱核が超平面配置に付随するヰーナー積分で表示されることを示した。それは無限次元におけるガウスマニン接続の公式を与えるものである。Gelfand-Graevによって研究された超幾何関数、とくにLambert seriesに対する特異性およびモノドロミーを調べた。 杉浦はGinzburg-Landau連続場模型に関するギブス測度の混合性、確率発展にかんするエルゴード性、境界に近いスピン値の平均評価をしめした。
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