研究分担者 |
岩本 誠一 九州大学, 経済学部, 教授 (90037284)
古川 長太 創価大学, 工学部, 教授 (50037165)
野間口 謙太郎 高知大学, 理学部, 教授 (60124806)
加藤 和久 高知大学, 理学部, 教授 (20036578)
安田 正実 千葉大学, 理学部, 教授 (00041244)
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研究概要 |
本年度も昨年度に続き,確率系・ファジイ系を中心とした不確実モデルにおける最適化理論の発展的研究を行い,検定統計量の解析・実解析学・力学系の研究を行った。研究成果は以下の通りである: 1.離散最適化問題の逆理論をいわゆる配分問題を中心に離散・連続・連続体の3体において展開し、その中でオイラー分割律(Euler partition rule)を提案した。黄金分割律(golden section rule)と同様な意味で、乗法型評価加法型制約配分問題の最適解はオイラー分割であることを変分法的手法で示した。 2.動的ファジイシステムにおけるファジイ停止時刻を考察した。この定義はアルファカットをもちいて構成する。単調性の概念でよい性質を導入することで,スカラー化した利得関数における最適化問題を議論した。 3.fをR^N上の局所可積分関数する。任意のコンパクトな台を持った連続関数とfとの積のR^N上での積分が常に0となるならば、f=0(a.e.)となるという、解析学で重要な定理を、従来の方法を離れてR^NのLebesgue測度特有の性質を用い、初等的で簡潔な形で証明した。 4.可測関数に関する重要なLusinの定理を,Egoroffの定理を用いないで,可測関数から階段関数への作用素を用いて証明した。 5.確率モデルの多価最適停止問題、すなわち関数群に対する最適停止問題を定式化し,測度を用いた一般スカラー化法によりその特徴付けを与え、単調問題に適用しいくつかの応用例を与えた. 6.図書「ファジイ最適化の数理」では、これまでの研究成果を中心に、数学的に厳密にかつ体系的にファジイ理論とファジイ最適化に関する理論を展開している。また、ファジイ数の上に構築される最適化理論を、もっぱら「ファジイ・マックス順序」の見地から理論を進めている。
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