研究概要 |
1.与えられた推測問題が固定標本で解を持たないための十分条件を得ることができた.この条件を適用することにより多くの問題において固定標本での解が存在しないことがわかった. 2.非対称損失関数の場合の有界リスク問題に関して固定標本での解の存在について研究した.位置尺度分布族に関しては解が存在する場合と存在しない場合があることを示した.更に解が存在しない場合は,二段階推定法を用いて解を構成した. 3.κ(【greater than or equal】2)個の多変量正規母集団(分散共分散行列は未知)の平均の一次結合の値の大きさ一定の信頼区間の構成は固定標本ではできない.この問題に対し二段階推定法を適用し解を構成した.更にその方法の漸近一致性を示した.更に標本数の漸近的性質を調べた.シュミレーションによる特性の研究も行った. 4.κ(【greater than or equal】2)個の多変量正規母集団(分散共分散行列は未知)の平均の一次結合の値の推定に対する有界リスク問題についての推定量の構成は固定標本ではできない.この問題に対し二段階推定法を適用し推定量を構成した.その方法は従来の方法の改良になっている.更にその方法の漸近特性について調べ,漸近有効であることを示した. 5.対象とm(【greater than or equal】1)個の正規母集団(分散は未知であるが共通)の平均の差に関する長さ一定の同時信頼区間の構成を二段階推定法を用いて行った.更にその方法の漸近特性について調べた.特に,二次の有効性について調べた.シュミレーションによる特性の研究も行った.
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