研究課題/領域番号 |
10640130
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
清水 昭信 名古屋市立大学, 自然科学研究教育センター, 教授 (10015547)
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研究分担者 |
奥戸 雄二 名古屋市立大学, 自然科学研究教育センター, 教授 (80295625)
三澤 哲也 名古屋市立大学, 経済学部, 助教授 (10190620)
宮原 孝夫 名古屋市立大学, 経済学部, 教授 (20106256)
橋本 佳明 名古屋市立大学, 自然科学研究教育センター, 教授 (50106259)
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キーワード | フレミング・ヴィオ過程 / 測度値拡散過程 / 飛び石モデル / マルコフ連鎖 / 初再帰時間 / 集団道伝学 |
研究概要 |
二つの正再帰的マルコフ連鎖の再帰時間のp次モーメントが共に有限であるとき、この二つのマルコフ連鎖の直積マルコフ連鎖のp次モーメントは有限かどうかという問題に対して、肯定的解決を与えた。この問題は地理的構造をもつフレミング・ヴィオ過程の研究に関連して現れたものである。この結果は、現在、共著論文(志賀徳造、清水昭信、曽雌隆洋)としてまとめ投稿中である。 地理的構造をもつフレミング・ヴィオ過程において、その定常状態において有限個の遺伝子を無作為抽出したとき、その中にある対立遺伝子の平均個数を問題とする研究を行った。移住率を、大きくしていくとき、極限に収束する速さを問題としている。2個の遺伝子を抽出する場合、移住率が定めるマルコフ連鎖の再帰時間の2乗のモーメントが有限であれば、移住率の逆数の速さで収束することが明らかにされた。この結果は共著論文(清水昭信、曽雌隆洋)としてまとめ、現在投稿中である。 分担者の一人(宮原孝夫)は、数理ファイナンスのincomplete marketの研究を行い、minimal entropy martingale measureやminimal relative entropy martingale measureについて新しい結果を得て、2編の論文として発表した。 分担者の一人(三澤哲也)は、確率微分方程式の保存量と対称性についての研究、確率微分方程式の数値解法として、近似解も常に保存量を一定とするような解法の研究をおこなった。この結果は2編の論文として発表されている。
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