研究概要 |
本研究では,今年度は下記の研究成果を得た。 (1) Split-lock designの統計的最適性と構成法について Split-block designは農事試験で有用なブロック計画の1つである。ここでは、どのようなsplit block designが与えられた処理数とブロックサイズおよびplot数に対して統計的に最適かを組合せ論的に特徴づけ、そのような特徴をもつデザインを構成する方法を与えた。また、最適(optimun)なデザインが存在しないとき,near-optimumな計画の特徴を見出し,そのような計画の有効性(efficiency)を計算し,optimumな計画のそれと非常に近い値になることを実証した。 (2) 巡回分解可能なブロックデザインの構成法について 巡回分解可能なブロックデザインを構成するために、有限体上のアフィン幾何を用いる方法は良く知られているが、射影幾何を用いる方法については、その難しさゆえにあまり、研究がなされていない。本研究では,射影幾何PG(7,2),PG(5,2)などに注目し,PG(7,2)の直線がcyclically resolvableBIB designをなすことを示した。また、PG(5,2)の平面がやはりresolvable BIB designをなすことを示し、その自己同型群がcyclicなものおよび2-rotationalなものが存在することを示した。これらの結果は、主に計算機の助けを借りて示された。
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