研究概要 |
本研究では、今年度は下記の研究成果を得た。 (1)Split-block designの統計的最適性と有効性について Split-block designは農事試験で有用なブロック計画の1つである。今年度は、昨年度、母数モデルについて得られた結果をもとに,混合モデルでGLSEを用いて交互作用効果の推定を行った際の最適性について研究を行った.母数モデルにおいて,balanced incomplete split-block designが交互作用の推定に対して最適であるのと同様に,混合モデルにおいても同じ計画が最適であることを示し,さらに,そのefficiency factorについても,与えられた処理数とブロックサイズおよびplot数に対して最大値を与えることを示した.さらに,また、最適(optimun)なデザインが存在しないとき,near-optimumな計画の特徴を見出し,semi-balanced incomplete split-block designと名づけてそのような計画の有効性(efficiency)を計算し,optimumな計画のそれと非常に近い値になることを計算機を用いて実証した。 (2)行列型巣構造をもつBIBデザインの構成法について 行列型巣構造をもつBIBデザイン(BIB design with nested rows and columns)の構成法に関する研究を行い、今までに知られているMorgan and Uddinの結果を含むより一般的な構成法を得た.さらに,すでに知られている構成法と比較してより繰り返し数の少ない計画となっており,実用的にも有意義であることを示した. 上記の結果は,いずれも論文としてまとめ,投稿しており,一部の結果はすでに掲載が決定している.
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