研究課題/領域番号 |
10640148
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研究機関 | 宮城教育大学 |
研究代表者 |
山田 春樹 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (00092578)
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研究分担者 |
高瀬 幸一 宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (60197093)
瓜生 等 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (10139511)
武元 英夫 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (00004408)
白井 進 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (30115175)
吾妻 一興 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (70005776)
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キーワード | 準古典近似 / Hyperasymptotics / WKB近似 / resurgent関数 / Schrodinger方程式 |
研究概要 |
準古典近似の理論の精密化として、近年行われているexactWKB解析の問題においてもっとも基本的な問題は、漸近展開において漸近列に比して指数的に小さな量をいかにして数学的に厳密に取り入れることが出来るかという点にあることが判明した。この問題を扱う際にきわめて有効な方法として、M.V.Berry,F.W.J.OlverらによるHyperasymptoticsの方法、およびJ.Ecalle,F.PhamらによるResurgent関数の理論を学び、その応用について研究した。その結果次のような問題の解析について統一的な方法の手がかりを得ることが出来た。 1、 Stokes現象の解析に際して、隣接しないtuming pointからの影響として現れる指数的に微少な量を、数学的に取り込む方法、 2、 多項式potentialをもった定常1次元Schroedinger方程式の固有値問題に対する準古典近似による解析に際して、遠隔井戸からの影響として現れる指数的に小さな量の解析、 3、 ある種の積分の漸近展開に際して、もっとも近い点以外の特異点(臨界点)からの影響を、指数的に微少な量として検出する方法、等。 さらに同じ立場から波動光学と幾何光学の関係として提起される、 4、 回折の幾何学的理論における曲面回折波に現れる指数的に小さな量の解析、 の問題も取り扱うことが出来ると期待される。 次年度はこの方法をさらに精密に研究し、様々な具体的問題に適用して、結果を出していく予定である。
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