研究課題/領域番号 |
10640149
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎解析学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
森 正氣 山形大学, 理学部, 教授 (80004456)
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研究分担者 |
仲田 正躬 山形大学, 理学部, 教授 (20007173)
風間 英明 九州大学, 大学院・数理学研究科, 教授 (10037252)
戸田 暢茂 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (30004295)
佐藤 圓治 山形大学, 理学部, 教授 (80107177)
河村 新蔵 山形大学, 理学部, 教授 (50007176)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | 値分布理論 / 有理形写像 / 除外値 / 動標的 / 一意性定理 / ジュリア集合 / 緩増加関数 / カオス力学系 |
研究概要 |
代表者の森は、本課題である有理型写像の空間とその中での除外値をもつ写像の希少性について研究し、ネヴァンリナ除外値の消去の問題に関し、P^n(C)への任意の超越的有理型写像あるいは、正則曲線を少し変形し、除外超平面や除外超曲面および、有理的動標的に対する除外値を全く持たない写像に変形できることを証明した。また、P^n(C)への有理形写像全体の空間にある距離を導入し、除外値を全く持たない写像が超越的有理型写像の空間で稠密であることも示した。ここでは、定数写像、有理写像および、超越的有理型写像をはっきり識別できる距離を導入することも出来た。分担者の戸田は、2つの超越的有理型関数f,gの一致の定理について研究し、ある条件の下に、4つの緩増加関数a_k(z)に対し、{z|f(z)=a_k(z)}={z|g(z)=a_k(z)},(k=1,...,4)ならば、f=gであることを示した。また、P^n(c)への正則曲線とsubgeneralな位置にあるP^n(c)の超平面の集合に対しネヴァンリナの第二基本定理の不等式のより一般的な形を与えた。また、高次元の複素解析の研究の立場から、風間は、小平の∂^^ ̄∂-補題が弱一完備ケーラー多様体で成立するかという問題を、複素擬輸環体C^n/Гのコホモロジー的有限型のトロイダル群に対して肯定的に証明した。安達は、C^n上の解析的多面体Ωの正則部分多様体Vが、もし∂Ωと横断的の交わるならば、V上の各有界正則関数fはΩ上の有界正則関数Fに拡張できることを示した。児玉は、ある弱擬凸領域を双正則自己同型群の観点から特徴づけた。すなわち、C^n上の有界領域が一般化された複素楕円体となる(大域的性質)ための条件を、境界の局所的性質および領域の自己同型群の局所的性質で与えた。一方、関数空間や関数解析的研究の観点から、河村は、確率密度関数の反復作用についての収束定理を得た。佐藤は、コンパクトアーベル群上のフーリェマルチプライヤーに関し、関数空間としてのバナッハ代数的構造や作用関数についての研究成果を得た。
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