研究概要 |
平成10年度-11度行った研究としては次の3つの分野を挙げることが出来る. 1.実型古典的ショットキイ空間の研究.2.ヨルゲンセン数の研究.3.ヨルゲンセン群の研究. 1.実型古典的ショットキイ空間の研究.種数2の実型古典的ショットキイ群を8種類に分類し,それらの群のなす8種類すべての実型古典的ショットキイ空間の形状を決定した.更に,それらの空間に作用するショットキイ・モジュラー群の生成元を求め,それらの基本領域を求めた.2.ヨルゲンセン数の研究.1で得られた結果を用いて8種類すべての実型古典的ショットキイ空間についてそのヨルゲンセン数の最良の下界を求めた.この結果は現在日本数学会の学術誌J.Math.Soc.Japanに投稿中である.3.ヨルゲンセン群の研究.ヨルゲンセン数が1となる非初等的離散群(クライン群)をヨルゲンセン群という.平成10年度にはヨルゲンセン群の2つのone-paramter familiesを考察した.この中には,よく知られた古典的モジュラー群,ピカール群,8の次結び目群,ゲーリング群などが含まれている.得られた結果をニューヨーク州立大学ストニイブルック校,ラトガース大学ニューワーク校及びニューブラウンズヴック校で講演した.この結果は第2回Ahlfors-Bers ColloquiumのProceedingsであるContemporary Mathematicsから2000年2月に発表された.11年度は10年度に引き続き単位円周上のフアイバー内のヨルゲンセン群の分布を調べた.特に,新たにヨルゲンセン群の2つのone-paramter familiesを考察した.得られた結果は1999年8月にISAAC国際会議で発表した.2000年1月にはニューヨーク州立大学のI.Kra教授を招きショットキイ群およびショットキイ空間について研究打ち合わせを行った.1999年4月から2000年3月までに得られた結果を投稿準備中である.
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