研究概要 |
今、興味のある問題は退化を許すLevy mesureを持つ作用素を生成作用素とする純飛躍型のMarkov過程が存在し、かつその過程が遷移確立密度関数を持つための十分条件を求めることである。現時点で得られている結果は次のようなことである。 L∫(x)=Σ^^d__<j=1>∫^R_0{∫(x+p・θ_j(x))-∫(x)-▽∫・θ_j(x)p/(1+p^2)}(n_j(x_1pθ_j(x)))/(p^<1+0>)dp 但し、1<α<2で θ_j(x)及びnj(x,y)は無限回微分可能で、その導関数は有限とする。また、njに関しては0【less than or equal】c_1<nj(x,y)<c_2で、かつ|y|>Rでは、任意のx∈R^dに対しnj(x,y)=0を満たしているものとする。A(x)=(O_1(x),O_2(x),…,O_d(x))の固有値λ_j(x)が0<c_1【less than or equal】λj【less than or equal】c_2なるc_1,c_2が存在すると仮定すると,このLに対してMarkov過程が存在して、その過程は遷移密度関数をもつことである。これを示すにはLに対する発展方程式の初期値問題 (∂_l-L)u=0 u(0,x)=φ(x) は基本解p(l,x,y)が存在することを示さねばならない。この問題の難点は作用素Lの表象a(x,ξ)=Σ^d_<j=1>aj(x_1Oj(x)・ξ) 但し、 a_j(x,r)=∫^R_0(c ^<ipr>-1-(ipr)/(1+p^2))(n_j(x,pθ_j(x)))/(p^<1+0>)dp はS^n_<0.1>となることである。このことは従来の擬微分作用素の理論を直接適用することができない。しかし、我々は次のようなcut off functionを導入することによって基本解を得ることに成功した。そのcut off function とはX_j(x,ξ)=ψ(|θ_j(x)・ξ|1<p>^p)と定義する。但し、 ψ∈C^∞_0(R^d),0【less than or equal】ψ【less than or equal】1,ψ(l)=4(l)=1(t【greater than or equal】2)=0(l【less t このLに対するMartingal問題の解とこの基本解とを合わせて考えることにより我々の主張が得られる。(今年度、1998年度、北海道大学の特別講演、及び熊本大学で開かれたシポジュムとで発表)
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