研究分担者 |
櫻川 貴司 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (60196136)
上田 哲生 京都大学, 総合人間学部, 教授 (10127053)
上 正明 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (80134443)
宇敷 重広 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (10093197)
畑 政義 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (40156336)
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研究概要 |
本研究では無限自由度系の中から現れるさまざまな有限次元可積分系の例を探り、その数学的構造の解明を試みた.また併せて,関連する幾何学の問題や可積分と限らない非線形系の研究も行った. 代表者が担当した有限次元可積分系に関する研究では、Whitham変形方程式・等モノドロミー変形方程式・超対称あるいは位相的ゲージ理論に現れる系・Calogero-Moser系について成果を得たが,これらは互いに関連している.まず,リーマン球面上の等モノドロミー変形に関して,漸近的記述を与えるWhitham変形方程式を具体的に求めることができた.さらに,可解スピン系や共形場理論を手がかりに,そこで論じたような行列型等モノドロミー変形のトーラス上へ拡張を与えた.次に,戸田格子系のWhitham変形方程式やタウ函数が4次元の超対称や位相的ゲージ理論において果たす役割を論じた.さらに,やはり4次元の超対称ゲージ理論と関係の深い楕円型Calogero-Moser系について,Lax表示や戸田格子系への極限を論じるとともに,その非自励系化がトーラス上の等モノドロミー変形の例を与えることを見いだした. 各分担者は,低次元位相幾何学,準楕円型作用素の確率解析,複素力学系,非線形力学系と関連する超越数論,セルオートマトン,知的エージェント,無限次の退化をもつ準楕円型・双曲型方程式などについて,それぞれ一定の成果を得た.
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