研究分担者 |
竹腰 見昭 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20188171)
小松 玄 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60108446)
小谷 眞一 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10025463)
金子 宏 東京理科大学, 理学部, 助教授 (90194919)
佐竹 郁夫 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80243161)
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研究概要 |
以下に各分担者の今年度の成果を記す。 厚地:多様体上の劣調和関数のブラウン運動の道に沿った漸近的性質を利用して、極小曲面の非存在条件について考えた。これにより、Jorge-Xavier等の結果を一般化することができた。また、確率的完備でGauss写像の値分布が、完備な計量を持つときとまったく異なるような極小曲面を構成した。 小谷:ブラウン運動あるいは拡散過程のいろいろな汎関数の極限定理、あるいは期待値の漸近的性質について研究している。ブラウン運動の符号が変わる加法的汎関数の最大値の分布の末尾の漸近的性質について、解析的な方法とexcursion測度を援用する確率論的な方法とを組み合わせることにより、Sinaiの結果を拡張する形で結果を得た。 竹腰:完備リーマン多様体の体積の増大度による最大値原理の応用としてグラフの平均曲率に関するTkachevの結果を一般化し、負なスカラー曲率を保存する共形変換の等長性に関するYau,Rigoli-Setti-veron達の結果をも一般化することに成功した。 小松:強擬凸領域のベルグマン核と不変なゼゲー核を位数s/2のソボレフ・ベルグマン核とみなす.s=0,1のとき特異性に不変量が含まれる様子は相当具体的に判った.sが整数のとき,内積を忘れて超幾何函数の型の特異性を考えると,不変性より0【less than or equal】s【less than or equal】n+1となり,逆もある意味で正しい.sが負のときの様子はいま書いている. 金子:以前より,ディリクレ形式の理論とp-進体の上の確率過程に興味があり,一編の論文を用意していたが,さらに論文の内容を進展させる事ができた。さらに,p-進体の上の確率微分方程式の理論も構築する事ができた。科研費で購入したソフトウェアが,これらの研究活動の中で大変役立った。
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