今年は7月1日から8月30日まで南アフリカ、ダーバン大学のブリューニング教授が徳島に滞在されて、楽しい研究生活を送ることができた。その間に行った主なことは、Hyperfunction Quantum Fieldに対してLocal Observableを定義するにはどうしたら良いかという問題に取り組んだことである。Hyperfunctionは有界な台をもつtest functionをもたないので様々な困難がある。それらを解決するには多くの人の意見を聞くのが必要と思い、7月24日には岡山大学を訪問して我々のアイディアを発表し意見を聞いた。8月5日には大阪大学で催された研究会で講演を行い、6日には岡山理科大学の澤江教授と意見の交換をした後、7日には福岡大学で講演を行い、11日に広島大学の柴教授と意見の交換を行った。このようにしてなんとか問題を解決して、論文を一つ投稿中である。 この論文に関係して、Hyperfunctionの空間に対する核定理の、台の形の情報を含んだ特別な形のものが必要なことがわかり、ブリューニング教授が帰国した後もe-mailを用いて彼と共同研究を続け、結果が得られたので、論文をもう一つ投稿中である。 このことに関連して、Hyperfunctionの台を決める強力な方法を大阪工業大学の西村教授と研究してきたので、この方法をHyperfunctionの台に関する色々な問題に使えないかと考えて、いま論文を準備しているところである。
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