研究課題/領域番号 |
10640178
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
内藤 幸一郎 熊本大学, 工学部, 教授 (10164104)
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研究分担者 |
貞広 泰造 熊本県立大学, 総合管理学部, 助手 (00280454)
角田 法也 熊本大学, 工学部, 講師 (80185884)
大島 洋一 熊本大学, 工学部, 教授 (20040404)
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キーワード | 偏微分方程式 / 概同期性 / 準同期性 / フラクタル次元 / 相姦次元 / タイリング / ディオファンタス近似 / 自己相似 |
研究概要 |
本年度は、準周期軌道の再帰性とフラクタル次元の評価の理論的解析及び数値実験による解析を行った。代表者による理論的な解析結果としては、ディオファンタス不良近似性に基づく無理数の分類を行い、この結果を利用して、Roth number型の無理数の振動数をもつ準周期軌道の相関次元の下からの評価を得ている。これらの結果は、本年度の数学会、及び韓国(Chinju)での国際学会で発表された。また、多次元準周期軌道の容量次元の評価についてはDisc.Conti.Dynam.Sys.で掲載予定である。 分担者貞広は、2次元平面を自己相似性をもつタイルで埋め尽くす、タイリング問題と呼ばれる研究に、理論面、数値実験両面から取り組んだ。この問題は、各タイルの境界面がフラクタル図形を描くことや、準周期的なポテンシャルをもつ離散的なシュレディンガー作用素のスペクトル問題や、準結晶の性質の解析などに関連した興味深い問題であるが、この研究結果についてはActa Math.Inform,Univ.Ostravienstisで発表されている。 なお、分担者角田は数学基礎論の立場から「数学の基礎をめぐる論争」の図書の共訳者として、また分担者大島はドイツで開かれた確率論のワークショップに2度にわたり参加、発表するなどの研究活動を行った。
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