研究課題/領域番号 |
10640179
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
酒井 良 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70016129)
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研究分担者 |
肥田野 久二男 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00285090)
倉田 和浩 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10186489)
石井 仁司 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70102887)
望月 清 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80026773)
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キーワード | ポテンシャル論 / 自由境界問題 / 求積領域 / ヘレショウ流れ |
研究概要 |
本研究は、自由ないし移動境界問題の中で典型的なヘレショウの流れに焦点をあて、ポテンシャル論的な手法を開発して、古典的な方法では得られなかった流れの特性を明らかにすることを目指すものであるが、本年度は,流れの初期領域の境界上に角がある場合の研究に集中した.角の内角が直角より小さいと一定の時間角が同じ内角のままで領域の境界上に存在し続けるが、角の内角が直角より大きいと瞬時に角は消滅する。さらに、直角のときは、これらの二つの場合があり、それぞれのための十分条件を得た。 各分担者は、この研究成果を得るにあたり種々の貢献をしたが、各分担者の個別の研究にも成果をあげた。それらを簡単にまとめると以下の通りである。 ● 望月:反応拡散系の簡単なモデル方程式系の大城解の存在、非存在に関する研究を行ない、べき状の非線形項について存在ー非存在の臨界指数の決定、臨界爆発、存在時間の評価、又大域解については、時間の経過に伴う漸近挙動を調べた。 ● 石井:ハミルトン・ヤコビ方程式に対する周期的領域上でのノイマン型とディリクレ型の境界値問題の均質化を扱い、ハミルトニアンと領域が周期的に振動するときの極限方程式を決定した。 ● 倉田:非負解uに対しu(x)^qdxおよびu(x,t)^qdxdtがダブリング測度になることを楕円型および放物型偏微分方程式それぞれに対して示した。 ● 肥田野:初期値が小さいときの非線形波動方程式の散乱問題をgenerator法を用いて重みつきのL^2型ソボレフ空間で研究し、空間次元2、3、4の場合に新しい知見を得た。
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