研究課題/領域番号 |
10640181
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
佐官 謙一 大阪市立大学, 理学部, 助教授 (70110856)
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研究分担者 |
須川 敏幸 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30235858)
中西 敏浩 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (50701546)
小森 洋平 大阪市立大学, 理学部, 助手 (70264794)
西尾 昌治 大阪市立大学, 理学部, 助教授 (90228156)
今吉 洋一 大阪市立大学, 理学部, 教授 (30091656)
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キーワード | 擬対称自己同型 / 擬等角写像 / 擬等角拡張 / ブーリン・アールフォルス拡張 / ドゥアディ・アール拡張 / 極値拡張 / 調和拡張 / タイヒミュラー空間 |
研究概要 |
代表者佐官は、当該研究の外国旅費を充当し平成10年8月30日から9月4日までポーランドのルブリンで開催された解析関数に関する第12回国際会議に出席し、D.Partykaとの共同研究の成果「擬対称性に関する等角不変な歪曲度」の発表を行った。分担者須川(京大理)も、同国際会議に出席し、研究成果「正則的運動と擬等角拡張」の発表を行った。それらの成果は、現在、同国際会議のProceedingsに投稿中である。また、代表者佐官は、D.Partyka及びJ.Zajacとの共同研究の成果「調和及び擬等角拡張作用素」を投稿中である。 これらの研究により、単位円の擬対称自己同型あるいは一次元の擬等角写像(quasihomography)が、普遍タイヒミューラー空間を定義する擬等角写像の族の境界写像として重要な役割を果たしていることを示した。また、種々の擬等角拡張の相互関係を詳しく調べるには、調和測度、非調和比による最大歪曲度等の表現の解析が必要になり、調和拡張の擬等角性には、境界歪曲度、共役関数、コーシーの特異積分が深く関わっていることが判明した。それらの解析について、分担者西尾、小松、吉田、帰山とポテンシャル論、確率論的観点から検討している。また、境界歪曲度は、調和拡張の擬等角性のみならず極値拡張とも密接に関連している。その解析については、今後、分担者大竹と議論を重ねていく計画である。分担者今吉、小森、中西とは、タイヒミューラー空間に関連する各々の専門的研究の成果と本研究との関連性を検討している。
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