1. 本年度の研究実地計画に基づき、関連ある文献の調査および収集、関連分野の研究者との意見交換したコンピュータによるシミュレーション等を行うことにより、次の点が明らかになりつつある。 (1) マルチノミアル測度はその特異点スペクトルにより特徴づけられることを我々は以前に示しているが、このことがある種のフラクタル測度についても同様に成り立つことがほぼ示せた。 (2) (1)で扱っているフラクタル測度は、ディジタル和問題や符号理論におけるグレー符号と密接な関連があることも分っており、符号理論等のコンピュータ科学への応用の可能性も考えらえる。 2. 1で述べたように当初の研究計画に沿って成果を上げているので、来年度も継続して研究を進め、更にグレー符号等との関連も生じたのでコンピュータ科学的側面からの研究を取り入れたい。
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