研究課題/領域番号 |
10640192
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
正岡 弘照 京都産業大学, 理学部, 助教授 (30219315)
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研究分担者 |
西尾 昌治 大阪市立大学, 理学部, 助教授 (90228156)
瀬川 重男 大同工業大学, 工学部, 教授 (80105634)
辻 幹雄 京都産業大学, 理学部, 教授 (40065876)
石田 久 京都産業大学, 理学部, 教授 (10103714)
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キーワード | 非有界被覆面 / 正値調和関数 / 極小マルチン境界点 / 極小細位相 / modulus / 非線型双曲型方程式 / 高階熱方程式 |
研究概要 |
研究課題について(1)開リーマン面の被覆面上の正値調和関数空間の構造とその理想境界に関する研究、(2)円環領域のmodulusに関する研究、(3)非線型問題における特異性の伝播に関する研究、(4)高階熱方程式に関する研究、以上4つのテーマに関する研究を行い、本年度は、以下の結果を得た。(1)正岡は瀬川重男(大同工業大学)との共同研究で、開リーマン面R上の極小マルチン境界点の上にあるRの有限葉非有界被覆面R上の極小マルチン境界点の個数の極小細位相による特徴付けを用いることにより、R上の正値調和関数の族がR上の正値調和関数の族の持ち上げに限るための必要十分条件は、R上の極小マルチン境界点の上にあるR上の極小マルチン境界点の個数が常に1であることを示した。さらに、その結果を使ってRが単位円板の場合に、その現象が起こるための具体的な十分条件を与えた。(2)石田は平面領域を円環領域に等角写像で埋め込むとき、その円環領域のmodulusの値のとれる範囲を調べた。(3)辻はガウス曲率が負である曲面を記述する2階非線型双曲型方程式がDarboux-Goursatの意味で可積分である為の必要十分条件を与えて、解曲面の特異性を構成した。また、ある非線型双曲型方程式のクラスに対してcotangent spaceにおいて解を大域的に構成できることを示した。(4)西尾はユーリッド空間上の高階熱方程式を取り扱い、その解がある種の平均値の定理をみたすことを示した。また、高階熱方程式に対し、ある種の優平均値不等式を満たす関数を考え、最小値原理を示した。
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