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2000 年度 実績報告書

作用素環論におけるsubfactorの分類とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 10640200
研究機関東京大学

研究代表者

河東 泰之  東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (90214684)

キーワード作用素環 / subfactor / conformal field theory / Longo / alpha-induction / quantum double
研究概要

今回の研究では,braided subfactorと呼ばれる作用素環Mとその部分環Nの組についてα-inductionを適用して,そこに現れるさまざまな代数的構造を明らかにした.このとき,α-inductionによって生じる既約M-M morphismのなすsystemをまず調べるのであるが,これらについては私の以前の研究で,full system,chiral half system,ambichiral systemのすべてについて構造がわかっている.そこでこれらのsystemから生じるLongo-Rehren subfactorについて研究した.これによって,quantum doubleの作用素環論的実現とみなせるLongo-Rehren subfactorのtensor categoryが簡単に記述できるようになった.
Full systemについてはRehrenが最近,一般化されたLongo-Rehren構成法と言う論文を発表しているが,これを上述のようなα-inductionの状況に適応したものは単に,通常のLongo-Rehren構成法の双対に過ぎないことが示されるのである.これによって,Rehrenの論文の最後の節で問題とされていたことが一気に解決され,特にその最後で述べられたbraidingの存在問題は否定的に解決される.
また,chiral half-systemのquantum doubleについては,SU(2)_kについてOcneanuによるアナウンスがあるが,今回の方法で完全に一般的に解決される.さらに,chiral half-systemについてはしばしば自然なgradingが入ることがあるが,この場合はgrade 0のmorphismたちが自然なsubsystemを作るので,そのquantum doubleを問題にすることができる.我々の今回の計算だと,E_8のケースもE_6のケースとまったく同様に取り扱うことができ,さらにSU(3)_kに付随したconformal inclusionから生じるケースの計算も同様に具体的に処理できることが明らかになった.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] J.Bockenhauer,D.E.Evans,Y.Kawahigashi: "Longo-Rehren subfactors arising from α-induction"Publ,RIMS,Kyoto Univ.. (印刷中).

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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