研究概要 |
(V,X)を複素コークリッド空間内の正規孤立特異点とする。このVとXを中心とする半径との超球との共通集合Mを考える。このMは、非特異、実奇数次元のC^∞多様体となるが更にVより自然にCR構造(M、^0T^<11>)がはいり逆にこのCR構造(M、^0T^<11>)は、正規孤立特異点(V,X)をuniqueに定める。この点に注目して倉西氏は、孤立特異点の複素解析的性質(特に変形)をDR構造の微分幾何的研究より調べるというlineを創始した。このlineは、筆者と鹿大の宮嶋公夫に引きつがれCR構造の変形の普遍族(孤立特異点の普遍族)とそのHodge構造の解明にある程度成功した。dim_<IR>M=2n-1≧7のときは、1981年に筆者の論文で完成している。しかしdim_<IR>M=2n-1=5が長く未解決であった(dim_<IR>M=2n-1=3のときは、反例である)。フランスの数学者Ruminが接触多様体上にRumin complexを導入したがこの論文に刺激を受けてLee,Gartielclと共にCR構造のRumin complexを発見し更にこのcomplexを使うことによってdim_<IR>M=2n-1=5の場合が解決出切ることを証明した。更にこのCR構造上のRumin complexは、孤立特異点のHodage構造を良く記述していることが解明された。
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