研究課題
●大面積撮像素子による広視野観測昨年度末にテキサスインスツルメント社のTC213からより大型のKodak社製KAF16800にCCD素子を換装したが、本年度はこの素子を用いて観測・試験を行った。素子を変えたことによりCCD駆動・データ取得システムの修正が必要であった。われわれは、COGITO-3というシステムを使用しているが、これをKAF16800用に修正・チューニングし広視観測が可能となった。●TDI追尾技術の確立広視野を連続的に観測するために、望遠鏡は機械的な駆動を行わず、CCD素子内において電子的に星像を追尾することを行う。このための要素技術としてTDIという手法を用いる。KAF16800を使用してTDIを用いた観測を行い、赤道儀による機械的追尾の結果と比較した。赤道儀では300秒の観測、TDI観測では10秒の観測を行い、PSF/星像位置精度/限界等級を比較検討した。赤道儀観測では、PSF半径:1.4画素、位置誤差:1画素以内、限界等級:14.5等であるのに対し、TDI観測ではそれぞれ1.6画素、1画素以内、11.0等となり、10秒間のTDI観測による撮像の実用性を証明した。●UNIXソケットによるGCN情報の受信試験バースト情報を高速に得るためには、UNIXソケットによる情報の受信が不可欠である。このための基礎的な試験を行なった。これはHETE-2衛星の打ち上げ後に特に有効になる。●γ線バーストafterglowのX線観測afterglow観測は、可視光のみのとどまらず広い波長帯で行われることが必要である。X線でのafterglow観測の結果について発表した。
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