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1999 年度 実績報告書

超対称統一理論における世代混合及び超対称性の動力学的破れの模型の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10640256
研究機関皇学館大学

研究代表者

松岡 武夫  皇学館大学, 社会福祉学部, 教授 (90022722)

キーワード超弦理論 / 湯川結合 / 小林・益川行列 / フレーバー対称性 / 状態混合 / 牧・中川・坂田行列 / ゲージ伝達機構 / 非摂動的動力学
研究概要

超対称標準模型には理論的に未解明の多くの任意パラメーターがあるが、それらは、超対称で階層的な構造をもつものと、超対称性の破れに結び付いた普遍的な構造を持つものとに大別される。前者に関しては、超弦理論のようなフレーバー対称性をもつ統一理論においては、相互作用項にFroggatt-Nielsen機構が働き、超対称なパラメーターに階層的構造が導かれると考えられる。ここで、重要なことは、統一理論ではクオークやレプトン以外の標準模型にはない余分な粒子が登場し、それらがクオークやレプトンと状態混合を起こす可能性があることである。この状態混合によって、クオークの小林・益川行列とその各要素の基本的な階層構造が導かれることを示した。さらに、レプトンの牧・中川・坂田行列も検討し、第2世代と第3世代のニュートリノ間の混合がかなり大きくなる事を示した。一方、超対称性の破れについては、いわゆるFCNC問題からゲージ伝達機構が好都合であり、重力による伝達機構ではフレーバー依存性が現れるという困難がある。これは、一見すると超弦理論と整合せず統一理論の枠組みを大きく変更しないといけないように見えるが、モジュライ場の特徴から反世代の物質場が伝達の役割をし、反世代場から世代場への間でゲージ伝達機構が働くとすれば解決できる事を示した。さらに、統一理論の枠組みと低エネルギー物理への道筋について、従来の摂動的な超弦理論になかった新しい可能性として、超弦の非摂動的動力学に基づいたD-brane描像の統一模型についても検討を行った。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Naoyuki Haba: "Large Lepton Flavor Mixing and E_6-type Unification Models"Progress of Theoretical Physics. 99,No5. 831-842 (1998)

  • [文献書誌] Takeo Matsuoka: "The CKM Matrix and Its Origin"Progress of Theoretical Physics. 100,No1. 107-122 (1998)

  • [文献書誌] Yoshikazu Abe: "Self-Dual Point and Unification"Progress of Theoretical Physics. 102,No4. 833-842 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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