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2001 年度 実績報告書

場の量子論の非摂動効果と超対称性理論の新たな姿

研究課題

研究課題/領域番号 10640259
研究機関京都大学

研究代表者

青山 秀明  京都大学, 総合人間学部, 教授 (40202501)

キーワード超対称性 / トンネル効果 / 二重井戸ポテンシャル / 量子力学 / 摂動論 / 可解モデル / 非摂動的効果 / 非線型超対称性
研究概要

研究代表者・青山は、量子力学において近年に発見されたN重超対称性(N-fold supersym metry)の理論を発展させた。この対称性は、青山を含むグループによって、1次元量子力学で非対称2重井戸型ポテンシャルの場合に発見された。このN重超対称性は、N=1では通常の超対称性に一致するが、Nが2より大きいときには、Hamiltonianと可換な超電荷が存在するという意味で超対称性と多くの共通点を持つが、超対称性とは異なる新たな対称性となっている。しかし、従来は、この特定のポテンシャルモデル以外の場合に、N重超対称性が存在するかどうかは不明であった。
本研究では、このN重超対称性の理論を発展させるべく、非摂動効果の計算等の様々なアプローチを行った。これにより、様々なことが分かってきた。その第1は、周期型モデル、6次多項式モデルを含む、いくつかの新しいN重超対称モデルの発見である。第2に、これらの新たなモデルでは超電荷が運動量のN次の多項式の特定な形になることに触発され、「A型」と呼ばれる類を定義し、この類に属するモデルを詳細に調べることができた。一般のN重超対称性モデルを調べるには、複雑な非線形代数式を解く必要があり、これまでにその解明は出来ていない。しかし、A型N重超対称性を持つモデルについては、その代数構造を完全に解き明かすことができた。これにより、A型で可能なモデルを完全に分類し、ポテンシャル、超電荷等を全て明示的に書き下すことが可能となった。これにより、N重超対称性の基本構造が明らかになったと言える。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] H.Aoyama, M.Sato, T.Tanaka, M.Yamamoto: "N-fold supersymmetry for a periodic potential"Physics Letters. B498. 117-122 (2001)

  • [文献書誌] H.Aoyama, M.Sato, T.Tanaka: "General Forms of a N-fold supersymmetric family"Physics Letters. B503. 423-429 (2001)

  • [文献書誌] H.Aoyama, M.Sato, T.Tanaka: "N-fold supersymmetry in quantum mechanics : general formalism"Nuclear Physics. B619. 105-127 (2001)

  • [文献書誌] H.Aoyama, N.Nakayama, M.Sato, T.Tanaka: "sl(2) constraction of type A N-fold supersymmetry"Physics Letters. B519. 260-268 (2001)

  • [文献書誌] H.Aoyama, N.Nakayama, M.Sato, T.Tanaka: "Classification of type A N-fold supersymmetry"Physics Letters. B521. 400-408 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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