本年度の研究は統一超弦理論の背景にある代数的構造を明らかにすることであった。Moyal量子化法をフェルミオンにまで拡張し、それを用いて統一超弦理論の作用を導くことが出来た。これについては11月に九州大学応用力学研究所で開かれた研究会で報告した。 一方、弦模型の対称性としてPentagon関係のあることを示めした。これはロシアChelyainskから都立大学に招かれたI.Korepanov教授との討論から得られた成果である。また11月には、大妻大学の肥川隆夫氏、及び東京に滞在していたM.Karesev氏からも、幾何学的量子化の問題について専門的知識の提供をうけ、今後の研究の方向を確認することが出来た。
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