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1.原子核の巨大共鳴を典型例とした集団励起の散逸過程の検討として、とりわけ応答関数における運動量移行と散逸性との関連を模型的に調べた。とくに高運動領域において、集団性の散逸が顕著になることが見られた。この模型計算に基づく論文を完成し、投稿中である。
2.最近、原子核以外にも、有限性が顕著な影響を与える量子多体系の研究が進んできている。その中でもポテンシャルにトラップされたアルカリ原子のボーズ凝縮系は、原子核と共通する性質が多く、理論的方法の試金石である。我々はとくにボーズ・フェルミの混合凝縮系をとりあげ、集団励起の性質を調べるとともに、粒子が自発崩壊を起こす場合の散逸性を検討した。論文は現在投稿中である。
3.高密度ハドロン物質の準安定状態であるDCC状態に対して、真空への崩壊過程を粒子放出による散逸過程として扱う枠組みを提出し、とくに、物質の表面効果の役割を調べた。
4.散逸過程における準位交差の役割を、時間依存性をもつハミルトニアンの模型を用いて数値的に調べた。
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