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1998 年度 実績報告書

弦理論の構成的な定式化

研究課題

研究課題/領域番号 10640290
研究機関高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

川合 光  高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (80211176)

キーワード量子重力 / ストリング理論 / 弦理論 / マトリックス模型 / 非摂動効果 / IIBマトリックス模型 / 弦理論の構成的定義 / 臨界弦
研究概要

次のような研究を実行した。
1. 量子重力およびストリング理論における微視的な構造と巨視的なふるまいの関係を明らかにした。まず2+ε次元のアインシュタイン理論や力学的単体分割その他の、さまざまな量子重力の微視的模型を解析的および数値的に研究し、それが巨視的なスケールでどのように見えるかを分析した。
2. また、ストリング理論の立場からは、最近当研究代表者らによって開発されたトランスファー行列および新しいタイプの弦の場の理論をさらに拡張して、臨界弦にも適用できるものにし、上に述べたような局所場の理論としての量子重力との関連をみとおしの良いものにした。
3. ストリング理論の非摂動効果を分析するもう一つの有力な方法として臨界弦を表すマトリックス模型(IIBマトリックス模型)を調べた。これを数値的、あるいは解析的に解くことによって、現実の世界が本当にストリング理論によって記述されているかを調べている。
4. 以上の結果を総合して、弦理論の本質となる対称性、その他の原理を見抜き、最終的な弦理論の構成的定義に迫るべく努力している。
具体的な研究方法としては、数値的および解析的な考察を進める一方で、研究会、セミナーなどを通じて、場の理論の専門家のみならず、物性理論、宇宙論、数理物理などの専門家たちと、幅広く交流を行なうことによって、問題点を解決しつつある。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] M.Fukuma,H.Kawai Y.Kitazawa,A.Tsuchiya: "String Field Theory IIB Matrix Model." Nucl.Phys.Proc.Suppl.68. 153-164 (1998)

  • [文献書誌] H.Aoki,S.Iso,H.Kawai Y.Kitazawa,T.Tada: "Space-Time Structures from IIB Matrix Model." Prog.Theor.Phys.99. 713-746 (1998)

  • [文献書誌] M.Fukuma,H.Kawai Y.Kitazawa,A.Tsuchiya: "String Field Theory from IIB Matrix Model." Nucl.Phys.B510. 158-174 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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