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1998 年度 実績報告書

高分解能電子エネルギー損失分光法によるナノチューブ先端の電子状態の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10640295
研究機関東北大学

研究代表者

寺内 正巳  東北大学, 科学計測研究所, 助教授 (30192652)

キーワード電子エネルギー損失分光 / ナノチューブ / 電子状態 / BNナノチューブ / バンドギャップ
研究概要

カーボンナノチューブ先端からの電界放出現象の実用化やナノチューブ先端に固有な電子状態の理論予測などナノチューブ先端の電子状態に注目が集まっている。しかし、実験的にはまだ明らかにされていない。われわれは、これまで開発してきた透過型高エネルギー分解能電子エネルギー損失電子顕微鏡の空間分解能・操作性・検出効率を向上させる事によりナノチューブ一本一本の先端からの微弱信号を検出して電子状態を明らかにするため、
・ 特殊絞り(3μmφ)の導入により、空間分解能を180nmφ→110nmφへと向上
・ 超高感度ICCDカメラを導入し、ナノチューブ一本一本の同定作業の効率向上等の改造を行った。この装置を、最近見出された窒化ホウ素(BN)ナノチューブの電子構造の角析に試験的に応用し、BNチューブの電子構造が六方晶BNに比べて
・ 六方晶BNのバンドギャップ(約6eV)に対応する遷移エネルギーが、約leV小さく5eVであった
・ 新たなバンド間遷移が、4eVに観測された
のような特徴を持つことを世界で初めて明らかにした。また、検出効率向上させた検出系を用いた予備実験で、ナノチューブの胴部分から得たスペクトルと先端から得たスペクトルに差があることが明らかになった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] M.Terauchi et al: "Electron energy-loss spectroscopy of the elecrtonic structure of boron nitride nanotubes" J.Electron Microscopy. 74(4). 319-324 (1998)

  • [文献書誌] H.Kohno et al: "Dielectric properties of extended in defects in silicon studied by high-resolution transmission EELS" J.Electron Microscopy. 74(4). 311-317 (1998)

  • [文献書誌] H.Kohno et al: "Detection of inactive defects in crystalline silicon by high-resolution transmission electron energy-loss spectroscopy" Phys.Rev.B. 58(16). 10338-10342 (1998)

  • [文献書誌] M.Terauchi et al: "Development of a high energy resolution electron energy-loss spectroscopy mycroscope" J.Microscopy. 194(1). 203-209 (1999)

  • [文献書誌] 寺内正巳, 田中道義: "高分解能電子エネルギー損失分光電子顕微鏡" まてりあ. 38(2). 196-196 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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