研究課題/領域番号 |
10640316
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
国府田 隆夫 日本女子大学, 理学部, 教授 (50010715)
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研究分担者 |
竹田 研爾 神奈川科学技術アカデミー, 嘱託研究員
大高 一雄 千葉大学, 先進科学センター, 教授 (40010946)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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キーワード | フォトニック結晶 / フォトニック・バンド効果 / コロイド粒子集合体 / 光物性 |
研究概要 |
平成10年度〜12年度の3年度にわたる本研究の最終年度として、下記の研究計画を実施し、いずれについても所期の実績を挙げることができた。 [1]粒径1〜0.5μmの各種の単分散テラックス粒子を用い独自の自己組織膜作製技術を確立することができた。 [2]このようにして作製された六方細密構造の単層膜での粒子配列構造の規則性を、光学顕微鏡像、原子間力顕微鏡像、レーザー光回析像によって詳細に調べ、配列膜試料の品質評価を行った。その結果として得られた知見を上記の試料作製技術にフィードバックし、さらに品質の向上を計った。 [3]配向性がきわめて優れたラテックス単層膜を用い、細心の注意をはらって、従来にない広範な波長範囲にわたる偏光透過スペクトルを測定し、その角度依存性から、フォトニック・バンド構造に関するきわめて詳細な実験データを得ることができた。 [4]上記の実験的フォトニック・バンド構造を、ベクトル球面波展開法に基づく精密な理論的計算の結果と比較検討した。実験・理論の結果の間にはきわめてよい一致が見られることが確認された。 [5]スペクトル形状に関しては実験と理論の間の不一致を解明するため、実験上では試料品質と測定条件の改良を加え、理論的には基板の影響を考慮したモデルによる計算を行った結果、実測の透過スペクトルの形状が理論計算の結果と、ほぼ完全に一致した。 [6]上記の研究成果により、誘電体球よりなる擬2次元フォトニック結晶のフォトニック・バンドに関し、国際的レベルでももっとも精密かつ信頼性の高い知見を得ることができた。
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