研究課題/領域番号 |
10640343
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
鈴木 孝夫 京都大学, 大学院理学研究科, 助手 (00025363)
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研究分担者 |
瀬口 泰弘 近畿大学, 理工学部, 講師 (70171345)
池田 隆介 京都大学, 大学院理学研究科, 助教授 (60221751)
山田 耕作 京都大学, 大学院理学研究科, 教授 (90013515)
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キーワード | 超伝導 / 非晶質薄膜 / 磁場増強超伝導 / Au-Ge合金膜 |
研究概要 |
(1) 液体ヘリウム3クライオスッタト用のスーパーインシュレーションバケットジュワーを購入し、これまでの実験継続が可能になった。容量30リットルの小型ジュワーでも液体窒素シールドの物と比較して初期蒸発率を含めて変わりなく、短いターンアラウンドの実験にも有効であった。 (2) データ収集のために、計算機を導入しGPIBによる多元測定を行い稀釈冷凍機温度でのデータ収集の敏速な測定を行うためプログラムを開発中である。同時に、データ処理に使用している。 (3) a-AuGe合金のAuの濃度を30%、および 70%に変えて臨界磁場の温度変化を膜厚の関数として測定したがいずれの場合も零磁場の臨界温度が0。5Kまでの範囲の試料では磁場による臨界温度の上昇は観測されなかった。臨界磁場はいずれも平行磁場のもとでLandau理論で期待されるように、零磁場の臨界温度の近傍では、磁場の二乗が温度の一次関数で変化する。 (4) 半導体Ge、Si中のAuの単一不純物の電子状態はクーロン相互作用のため局在スピンを持つことが知られている。 特に、Agを微量に加えるとAuの局在スピンが安定化することがESRによって確かめられた報告があるので、スピン軌道相互作用を含むスピン系の相互作用の下で電子局在による金属-絶縁体転移の探索を続ける。
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