研究課題/領域番号 |
10640372
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研究機関 | 佐賀医科大学 |
研究代表者 |
末崎 幸生 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (80069484)
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研究分担者 |
一の瀬 浩幸 佐賀医科大学, 医学部, 教務員 (10232406)
竹生 政資 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (30207005)
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キーワード | ラングミューア単分子膜 / ナノクラスター / 静電付力相互作用 / 球状ベシクル / 吸着平衡 / 曲げ弾性 / カップ型ベシクル |
研究概要 |
本科学研究費補助金を授与されたので、初年度の平成10年には理論計算用のパソコンを購入し、早速、宇都宮大学(加藤貞二教授也)の実験グループのラングミューア単分子膜上における、ナノスケールの規則的クラスター構造の原子間力顕微鏡によって観測結果の解析に着手した。末崎は観測結果を検討した結果、この現象が当初予測したナノスケールの対流発生(ベナードセル)の可能性に疑問を持ち、竹生、一ノ瀬とも討論し、宇都宮グループとも討論、検討の結果、静電気相互作用によるクラスター形成の理論の可能性を考えた。早速、数値計算を実行して、その結果は論文として投稿中であり、平成10年11月の行われた国際会議“Slow Dynamics in Complex Systems"Abstract book p25,(Tohwa University)において口頭発表した。 さらに次のプロジェクトとして、名古屋大学の実験グループ(宝谷教授他)の球状ベシクルが蛋白質分子の吸着により、カップ状に変形する実験の解析を開始した。力学的形状変化と分子的吸着挙動を、統一的に解析する数値計算を竹生、一ノ瀬と共に実行中である。宝谷教授とも研究討論して、この理論的予測モデルが実験事実の本質を再現することを確認しあった。そして、半定量的に実験事実をよく再現する理論解析の予備的結果を得て、この結果は平成11年2月に行われた国際集会Associating Polymer and Surfactant Systems-Microstructure and Macroscopic Properties-に口頭発表した。さらに理論と計算を精密にして学術雑誌への投稿を準備中である。
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