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1999 年度 実績報告書

3次元MHDダイナモシミュレーション

研究課題

研究課題/領域番号 10640404
研究機関東京工業大学

研究代表者

本蔵 義守  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (00114637)

研究分担者 松島 政貴  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (20242266)
キーワードMHDダイナモ / 磁場成因 / 境界層 / 地球惑星磁場 / 磁場凍結近似
研究概要

地球及び惑星の磁場成因論としてのダイナモ問題を解決することを目指して、3次元MHDダイナモシミュレーションを行っている。昨年までの研究により、磁場の空間スケールが非常に小さいことを突き止め、このことがダイナモシミュレーションを困難にしている原因であることを指摘した。この困難を克服するために、これまでの計算コードを改良し、格子点のとり方を選択的に行えるようにした。その結果、地球ダイナモの場合、外核とマントルとの境界、及び外殻と内核との境界付近に発達する境界層の取り扱いが容易になり、この中での磁場及び速度場の振る舞いを明らかにすることができた。
まず、MHDダイナモ問題での境界条件として、自由境界及び固定境界の場合を取り上げ、両者の違いを検討した。自由境界の場合は、顕著な境界層は発達せず、したがって、空間スケールが比較的大きい。これに対し、固定境界では、エクマン数に応じた境界層が発達する。この境界層の中では、空間スケールが小さい現象が卓越する。速度場では、境界から急激に速度場が発達する**から、境界層のなかでは強いシアフローが見られる。この流れにより、境界層内に強いトロイダル磁場が作られる。ただし、境界のごく近傍では、磁場の拡散が非常に強く、境界層下部で作られた磁場がここで拡散する様子が見られる。
このように、固定境界の場合は境界層の影響を正しく評価することが、今後のMHDダイナモシミュレーションに欠かせないことがわかった。さらに、外核近傍でのいわゆる磁場凍結近似に関連して、ここでは拡散の影響が非常に強いことから、外核表面近傍での流体運動を推定するには、この影響を正しく評価する必要があることを指摘した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] J.S.Katayama,M.Matsushima and Y.Honkura: "Some characteristics of magnetic field behavior in a model of MHD dynamo thermally driven in a rotating spherical shell"Phys. Earth Planet. Interiors. 111. 141-159 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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