• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

内部磁気圏高エネルギー粒子のダイナミックス

研究課題

研究課題/領域番号 10640429
研究機関名古屋大学

研究代表者

増田 智  名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (10262916)

研究分担者 白井 仁人  名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (00310996)
上出 洋介  名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (60113099)
キーワード放射線帯 / 磁気圏 / 高エネルギー粒子 / 磁気嵐 / 太陽フレア / 粒子加速
研究概要

太陽風中のエネルギー、運動量、粒子が流入することにより、内部磁気圏では高エネルギー粒子の変動が観測される。本研究では、地上・衛星観測データの解析を行い、内部磁気圏での高エネルギー粒子の加速、消滅機構について、新しい知見を得ることを目的としている。また、内部磁気圏高エネルギー粒子のもととなると考えられる太陽風中の高エネルギー粒子の生成過程についても研究を行った。
(1)内部磁気圏内での高エネルギー電子の振る舞いを理解する上で重要な電子の消失過程を調べるため、極軌道衛星SAMPEXの1MeV電子データを用いて、内部磁気圏(L=2〜8)での降下電子バーストの特性を統計的に調べた。降下電子現象は、全地方時、磁気圏活動度の強弱にかかわらず観測されるが、バーストの時間特性は地方時、磁気圏活動度に依存することがわかった。特に磁気嵐の回復相では、午前側領域で時間スケールが1秒以下(電子のバウンス周期程度)の変動を伴う電子の降下現象(マイクロバースト)が起こることが明らかとなった。得られたマイクロバーストの特性は、電子降下がプラズマポーズの回復時におきるサブストームに伴って発生するコーラス波との共鳴によって発生することを示唆している。
(2)1998年8月18日に起きた二つのXクラスフレアについて解析した。足元の硬X線源のスペクトルは14-93keVのエネルギー域で、ほぼ一つのべき乗型スペクトルでフィットされ、加速された非熱的電子による放射で説明できる。これに対して、ループ上空の硬X線源はそれに比べて相対的にソフトなスペクトルをしていて、50keV程度のエネルギー域に折れ曲がりがあり高エネルギー側でスペクトルの傾きが急になっている。この結果は、太陽フレアモデルの粒子加速メカニズムに対して重要な制限/ヒントを与えることになる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] S.Masuda: "Spectral Characteristics of Avove-the-Looptop Hard X-ray Source"Advanced Space Research. 26. 493-496 (2000)

  • [文献書誌] T.Sakao: "Evolution of Magnetic Field Structure and Particle Acceleration in Solar Flares"Advanced Space Research. 26. 497-500 (2000)

  • [文献書誌] H.Nakai: "Substorm currents associated with magnetospheric dipolarization : Geotail observations"Journal of Geophysical Research. 105. 18781-18792 (2000)

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi