• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

本邦上部白亜系の古地磁気層序・生層序の統合と国際対比

研究課題

研究課題/領域番号 10640449
研究機関高知大学

研究代表者

小玉 一人  高知大学, 理学部, 教授 (00153560)

キーワード上部白亜系 / 古地磁気層序 / 化石層序 / 国際対比 / 北海道 / サハリン
研究概要

平成10年度に,これまで未調査であった中央北海道中頓別地域の白亜系最上部層を中心に古地磁気試料を採取した.調査ルートは同地域の菊水川・ウツナイ川,およびそれらの支流沿いの3ルートである.これらの大部分は正帯磁を示し,ウツナイ川の一部の層準のみが逆帯磁を示す.これらの研究と並行して,南サハリン上部白亜系の古地磁気層序・大型化石層序の再検討を行い,蝦夷層群ばかりでなく北太平洋域上部白亜系の相互比較を可能とする古地磁気模式層序を確立することができた.この模式層序と比較すると,中頓別地域の正帯磁は,Campanian階/Maastrichtian階境界のPolarity Chron32nに対比できる.一方,ウツナイ川ルートから見いだされた厚い逆帯磁層は,Polarity Chron32n前後の逆磁極期に相当する可能性も高いが,古第三紀以降の再磁化の可能性も否定できない.本調査地域の南に位置する古丹別地域の古第三系の大半が,同様の古地磁気偏角をもつ逆帯磁を示すだけに,今後の更なる検討が必要である.このほか,南サハリンから北海道に至る地域の新生代テクトニクスを明らかにするため,同地域の第三系堆積岩類を対象とした古地磁気学的研究も行った.その結果,後期中新世以降,同地域が鉛直軸の回りに30〜40度の時計回り運動を経たことが分かった.さらに,九州天草地域の白亜系,愛知県犬山地域の三畳系を対象とした研究により,西南日本の古地磁気極移動曲線を確立するとともに,異地性地塊の形成場所や衝突・付加過程を明らかにした.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Takeuchi,T.,Kodama,K.,& Ozawa,T.: "Paleamaguetic evidence for block rotations in central Hokkaido-south Sakhalin,Northeast Asia."Earth and Planetary Science Letters. 169. 7-21 (1999)

  • [文献書誌] Kamata,K.& Kodama,K.: "Volcanic history and tectonics of the Southwest Japan Arc and the Ryukyu Arc since 2 Ma."The Island Arc. 8. 393-403 (1999)

  • [文献書誌] Kodama,K.,Haeda,H.,Shigeta,Y.Kase,T.& Takeuchi,T.: "Magnetostratigraphy of Upper Cretaceous strata in South Sakhalin,Russian Far East."Cretacous Research. 21(印刷中). (2000)

  • [文献書誌] 小玉一人: "古地磁気学"東京大学出版会. 248 (1999)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi