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1999 年度 研究成果報告書概要

日本産三畳紀有孔虫化石の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10640453
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 層位・古生物学
研究機関姫路工業大学

研究代表者

小林 文夫  姫路工業大学, 付置研究所(自), 教授 (70244689)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
キーワード有孔虫化石 / 三畳紀 / ペルム紀後期 / 石灰岩相 / 古生物地理 / 群集解析
研究概要

この度の科研費補助金交付により,筆者がこれまで予察的に研究をはじめていた日本各地の三畳紀有孔虫化石,ならびにそれと関連する石灰岩層序・石灰岩相・先白亜紀構造史などについて,多くの基礎資料を入手することができた.それらの概要については以下の3点にまとめられる.
1.これまで三畳紀と考えられてきた石灰岩の多くには三畳紀有孔虫化石が含まれている.一方,それらの一部はジュラ紀やペルム紀であることが明らかになった.また,それらに随伴するいくつかの石灰岩からはペルム紀最後期やジュラ紀の有孔虫化石が得られた.
2.陸棚相の石灰岩はいずれも砕屑性石英粒子や岩片を多量に含むooid grainstoneやbioclastic grainstoneから成り,レンズ状で,周囲の黒色泥岩や砂岩との間に漸移的な岩相変化が認められる.黒瀬川帯や舞鶴帯の石灰岩はGlamospira densa,Meandrospira dinarica,Arenovidalina amy lovolutaなど,ヨーロッパのアニシアンの指標種を多産する.
3.秩父南帯では,田穂石灰岩などの北側の石灰岩列と南側の三宝山の石灰岩列では,岩体の規模・層厚・岩相・化石の含有量・年代分布が異なる.ともに異地性のブロックで遠洋性の細粒石灰岩から成るが,北側のものでは下部・中部・上部三畳系石灰岩はそれぞえ不整合関係にあり,中部と上部の基底部には顕著な年代間隙を示す石灰岩礫岩が発達している.南側の石灰岩は岩体内部に玄武岩質緑色岩やチャートを挟んでいる.これらの挟みは北側のものではみられない.南側の礁性石灰岩や角礫凝灰岩の一部は三畳紀後期の有孔虫化石を多産することがある.一方,同年代の北側の石灰岩はradiolarian lime-mudstoneが優勢で,Involutinidsが少ないほど有孔虫化石の群集組成もやや異なるという予察的なデータが得られている.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Fumio Kobayashi: "Tethyan uppermost Permian (Dzhulifian and Dorashamian) foraminiferal faunas and their paleogeographic and tectonic implications"Palaeogeography, Palaeoclimatology, Palaeoecology. vol. 150. 279-307 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Fumio Kobayashi: "Tethyan uppermost Permain (Dztulfian and Dorashamian) foraminiferal faunas and their paleogeographic and tectonic implications"Palaeogeography, Palaeoclimatology, Palaeoecology. vol.150. 279-307 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2001-10-23  

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