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2000 年度 実績報告書

球共振法による地球物質の弾性率の測定と状態方程式-高密度鉱物の高温測定-

研究課題

研究課題/領域番号 10640465
研究機関岡山大学

研究代表者

鈴木 功  岡山大学, 理学部, 教授 (60033198)

研究分担者 大野 一郎  愛媛大学, 理学部, 教授 (00116914)
小田 仁  岡山大学, 理学部, 教授 (50127552)
キーワード球共振法 / β相 / γ相 / 高温弾性 / 修正ワッチマン式 / スピネル / YAG
研究概要

オルト珪酸塩((Mg,Fe)_2SiO_4)の高圧相βおよびγ相の弾性率の温度変化を改良した球共振測定システムにより測定した.β相については従来の測定温度範囲を超えて570Kまで,また新たに超高圧下で合成したγ相の試料については700Kまで測定した.これらの高圧相は常圧下では準安定ではが高圧相の構造は保たれていた.その結果を用いて地球上部マントルの構成に関する議論を進展させた.これらの弾性率を用いて地球内部400〜600km深に相当する高温下での弾性率すなわち地震波速度の推定には次に述べるYAGの測定で検証した修正ワッチマン式を用いた.
球共振法を地球物質のみならずレーザー光源として実用性の高いYAGの弾性率測定に応用した.温度範囲300〜1200Kで得た精密な測定値についてさらに検討を加えた.この弾性率は温度に対してスムーズに変化し,修正ワッチマン式M=M_0-g・E(θ,T)によって精度よく表現できることを示した.この式からも弾性率の温度変化に関するデバイ温度を求めることができた.その値は比熱からのθ_<th>,音響デバイ温度のθ_<ac>とほぼ同程度の大きさである.この式は相転移を伴わない範囲での弾性率の温度変化の表現として簡単でありかつ有効であることを示した.
スピネルMgAl_2O_4の高温での弾性率異常についてさらに検討を加え,西太平洋国際地球科学学会(W.Pacific Geophysics Mtg.AGU主催,開催地東京)などの学会,研究会で発表した.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] I.Suzuki, et al.: "Harmonic and Anharmonic Properties of Spinel MgAl_2O_4"American Mineralogist. 85. 304-311 (2000)

  • [文献書誌] I.Ohno et al.: "Elasticity Measurement of Silica Glass under gas Pressure "American Mineralogist. 85. 288-291 (2000)

  • [文献書誌] Honglian He et al.: "Shock-induced phase transition of β-Si_3N_4 to C-Si_3N_4"Physical Review,B.. 62. 11412-11417 (2000)

  • [文献書誌] 鈴木功 他: "超音波法下検出したスピネルMgAl_2O_4の秩序/無秩序反応-せん断弾性率Csの平衡/非平衡温度変化-"音波の物性と化学討論会講演論文集. 45. 7-10 (2000)

  • [文献書誌] 大野一郎 他: "高圧下でのシリカガラスの弾性測定"音波の物性と化学討論会講演論文集. 45. 78-80 (2000)

  • [文献書誌] 鈴木功 他: "超音波共振法によるYAGの弾性率の温度変化の測定"音波の物性と化学討論会講演論文集. 45. 75-77 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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