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1999 年度 実績報告書

気相および結晶におけるアズレン類のエキシトン構造と励起状態ダイナミックス

研究課題

研究課題/領域番号 10640499
研究機関日本大学

研究代表者

鈴鹿 敢  日本大学, 工学部, 教授 (10059967)

研究分担者 沼田 靖  日本大学, 工学部, 講師 (10218266)
キーワード蛍光 / エキシマー / エキシトン / アズレン / シアノアズレン / 超音速分子流分光法 / 結晶蛍光
研究概要

アズレンのエキシマーが観測できなかったので、本年度はアズレンよりも双極子モーメントが大きい1-シアノアズレン、2-シアノアズレンを合成し、二量体およびエキシマーの探索とシアノ基導入のS_2蛍光への効果を検討した。
二量体、エキシマーの探索は溶液、超音速分子流中、極低温希ガスマトリックス中で行ったが見出すことはできなかった。その原因としてS_2状態の双極子モーメントの大幅な減少もしくはエキシマー状態からの無輻射失活が考えられる。一方、結晶ではアズレンと同様に1-シアノズレン、2-シアノアズレンのエキシマー蛍光が466nm付近に見出された。これはピレン結晶の蛍光と同じくユニットセル内の対構造に由来するエキシトニック蛍光と帰属される。
アズレン類では報告がないS_1からの蛍光が、1-シアノアズレンで初めて観測された。しかし、2-シアノアズレンではアズレンと同じくS_2からの蛍光のみであった。この原因として、1-シアノアズレンのΔE(S_2-S_1)の大きな減少が内部転換を促進し、S_2からの蛍光量子収量の低下とS_1蛍光の出現を招いたと解釈される。
超音速分子流中でこれら分子のS_2蛍光励起スペクトル、分散蛍光スペクトルおよびS1ホールバーニングスペクトルを測定しシアノ基の効果を振電相互作用の観点から解析中である。
これらの結果は下記学会で報告された。また論文として投稿準備中である。
前田、鈴鹿、奥山、沼田 光化学討論会 B302、岡山(1999)
前田、高橋、沼田、鈴鹿 分子構造総合討論会 2pA33、大阪(1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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