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1999 年度 実績報告書

ヘテロ不飽和化合物の環化反応を鍵反応とした複素環化合物の合成研究

研究課題

研究課題/領域番号 10640531
研究機関東京理科大学

研究代表者

齊藤 隆夫  東京理科大学, 理学部, 教授 (20084329)

研究分担者 傘 孝之  日本歯科大学, 歯学部, 助教授 (20147763)
キーワードチアブタジエン / α-メチレンチオカンファー / ジエン伝達ディールス-アルダー反応 / カルボジイミド / 複素環化合物 / 交差共役アザトリエン / 不斉反応 / ヘテロディールス-アルダー反応
研究概要

(1)チアブタジエン類の新しい不斉へテロデイールス-アルダー反応
新規でキラルなチアブタジエンであるα-アリールメチレンチオカンファーを(-)-カンファーより数段階で効率よく合成することができた。これらはアクリル酸メチル,マレイミド等のジエノフィルと単に加熱するか,あるいはTiCl_4等のルイス酸存在下,高いendo:exo選択性,完全な面選択性でもって相当する環化付加物を与えることを明らかにした。また,分子内反応についても同様な結果を得た。
(2)交差共役アザトリエンのジエン伝達ヘテロデイールス-アルダー反応
窒素上の置換基としてアリール,アルキル,アラルキル,ジメチルアミノ基をもつ交差共役アザトリエンは,トシルイソシアナート,ジフェニルケテン等の活性なジエノフィルと1段階目のデイールス-アルダー反応を起こし,引き続く2段階目の環化反応では通常のジエノフィルと高配向,高立体選択的に反応して環化物を与えた。それにより本方法は含窒素多環縮合複素環化合物を効率的に構築できる,有機合成戦略上優れた方法の1つであることを明らかにした。
(3)官能基化されたカルボジイミドの連続的環化反応による含窒素複素環化合物の合成
分子内にアミン求核種と不飽和部位,求核置換エステル部位,及びマイケルアクセプターをそれぞれ併せ持つカルボジイミドを鍵中間体として,アミン求核種のヘテロクムレン炭素への分子内求核付加を第1の環化反応とし,それに続く分子内ヨードサイクリゼーション,分子内求核置換,および分子内へテロマイケル付加反応を第2の環化反応として組み合わせて連続的に反応させることにより,グアニジン骨格を環縮合部にもつ多環系含窒素複素環化合物を簡便に効率よく合成できる優れた手法を開発した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Takao Saito: "The First Catalytic,Highly Enantioselective Hetero Diels-Alder Reaction of Thiabutadienes"J. Chem. Soc., Chem. Commun.,. 1001-1002 (1999)

  • [文献書誌] T.Saito: "Asymmetric Hetero Diels-Alder Reaction of Homochiral Thiabutadienes,3-(Arylmethylene)thiocamphors."Tetrahedron Lett.,. 40. 8383-8386 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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