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1999 年度 実績報告書

反応活性なタングステンアセトニトリル錯体の反応性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10640536
研究機関東北大学

研究代表者

坂場 裕之  東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60162301)

研究分担者 堀野 博  東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40005765)
キーワードヒドリド(シリレン)錯体 / シリル(シリレン)錯体 / タングステン / モリブデン / ヒドロシラン / チオフェン / C-H結合活性化
研究概要

(1)塩基で安定化されたヒドリド(シリレン)タングステンおよびモリブデン錯体の合成と反応性に関する研究
前年度合成に成功した塩基で安定化されたヒドリド(シリレン)タングステン錯体について、アルコールおよび塩化水素との反応を検討し、これらの試剤がシリレン錯体のW=Si結合に付加した錯体が、ほぼ定量的に生成することを見出した。これらの付加生成物の構造はX線結晶構造解析によって決定し、付加の配向からW=Si結合がW^δ=Si^δに分極した結合であることを示した。また、アセトニトリル錯体とピリジンの反応によって反応活性なピリジン錯体を合成し、これと一級シランの反応によって塩基で安定化されたヒドリド(ヒドロシリレン)タングステン錯体を合成した。さらに、この錯体のヒドロシラン類に対する反応性について研究し、一級シランとの反応では、シリレン配位子の交換と共にシリル(シリレン)錯体が生成することを明らかにした。この反応はシリレン錯体とヒドロシランの反応で、シリル(シリレン)錯体が生成することを初めて示したものである。また、反応活性なモリブデンアセトニトリル錯体を新規合成し、この錯体とヒドロシラン類との反応によって、塩基で安定化されたヒドリド(シリレン)モリブデン錯体の合成を行った。
(2)タングステンアセトニトリル錯体によるC-H結合活性化に関する研究
タングステンアセトニトリル錯体とチオフェンの反応について研究し、チオフェンのC-H結合活性化反応が選択的に起こることを明らかにした。この反応生成物は2-チエニル基と置換活性なアセトニトリル配位子を有しており、アセトニトリル配位子を種々の2電子供与配位子で置換することによって、様々な2-チエニルタングステン錯体に容易に変換できることも見出した。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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