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1999 年度 実績報告書

ミセル捕捉反応環境場でのキノン化合物による電子捕捉に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10640562
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

中川 公一  福島県立医科大学, 医学部, 助手 (00244393)

研究分担者 田嶋 和夫  神奈川大学, 工学部, 教授 (90087114)
キーワードミセル / EPR / キノン / フリーラジカル / UV / スピンラベル / 抗酸化剤 / フェノール
研究概要

平成11年度は、これまで解決されていなかったミセル溶液の電子移動で生ずるキンノンラジカルに重点をおき研究を進めた。ミセル捕捉環境場で電子捕捉するキノンのミセル内での位置を明らかにするため、脂溶性のニトロキシドラジカルでラジカルプローブの位置が鎖上で異なる数種類を用いた。この脂溶性ニトロキシドラジカルのミセル内での分子運動の指標の一つである回転相関時間(τ_R)を求め、ミセル内の位置とτ_Rの関係を詳しく検討した。また、スピンプローブ/ミセル溶液系に1-プロパノールを加え、ミセルの形状を変化させτ_Rの違いを観測し、より正確なプローブのミセル内での位置に関する知見を得た。このスピンプローブ/ミセルとスピンプローブ/ミセル/1-プロパノール溶液系のデータを基に、キノン/ミセルとキノン/ミセル/1-プロパノール溶液系の実験を行い、ミセル捕捉環境場で電子捕捉するキノンのミセル内での位置について考察した結果、電子を捕捉するキノンはミセルの電荷の影響を受けやすい領域に存在すると考えられた。
次に、キノンが電子を捕捉すること、即ち、抗酸化的働きをすることが明確になったので、最近新たに注目されているフェノールであるセサモールについて実験を進めることができた。また、キノンの電子捕捉に関する知見を一層展開する上で、ベシクル系でのキノンやフェノールの試験的実験にも着手することができた。これらの研究成果は、日本における代表的ないくつかの学会で発表したと共に、第90回アメリカ油化学会で口頭発表した。さらに、国内外の学術誌にも発表した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] K.Nakagawa,et al.: "EPR Investigation of heavy Ion Irradiated Sucrose"Radiat.Res.. (in press).

  • [文献書誌] A.Bussandri,et,al.: "FT-EPR Study of the pH Dependence of the Photochemistry of Sesamol in Aqueous Solution"Appl.Magn.Reson.. 17(4)(in press).

  • [文献書誌] 中川公一、他: "抗酸化性キノンのミセル内での動的挙動に関する研究"磁気共鳴と医学. vol.10(印刷中).

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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