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1998 年度 実績報告書

レチナール改変したバクテリオロドプシンを用いた人工網膜の色情報に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10650004
研究機関電気通信大学

研究代表者

岡田 佳子 (首藤 佳子)  電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (50231212)

研究分担者 冨岡 寛顕  埼玉大学, 教育学部, 助教授 (50212072)
キーワードバクテリオロドプシン / レチナールアナログ / 錐体 / 視物質 / 色覚 / カラーセンサー
研究概要

ヒトの脳は、3種の錐体の吸収の差異を色の質の違いに変換して判別している。錐体の吸収極大はそれぞれ558、531、450nmにある。本研究では、レチナールアナログとオプシンから多種類の人工色素を製作する生化学的手法を用いて、バクテリオロドプシン(bR)のレチナールを改変し、ヒトの目に錐体に合わせた吸収極大波長をもつ新しい人口視物質(色素)の作成を試みた。
1. レチナール改変バクテリオロドプシンの合成
現有の培養装置を用いて高度好塩菌を大量に培養し、超遠心分離機で紫膜(bR)を単離した。さらに紫膜を白膜化し、種々のレチナールアナログを加えてバクテリオロドプシンと結合させ、それぞれのアナログに対応した種々の色素を作製した。しかしながら、アナログ色素は自然生息するバクテリオロドプシン(wt-bR)に比べて熱的に不安定であり、また吸収曲線がブロードであった。
2. 変異バクテリオロドプシンの単離
富岡は変異株を用いて590nm付近に吸収極大をもつ安定なバクテリオロドプシンの単離に成功した。この吸収極大波長は、wt-bRの吸収波長568nmとともに、ヒトの赤、緑錐体よりむしろ実際の赤緑波長に近く、それぞれ赤、緑錐体として利用できることを確認した。しかし残る青錐体を変異株を用いて作成するのは不可能に近い。したがって、今後の課題は青錐体の作製である。wt-bRのM中間体(412nm)を使用するか、レチナールアナログ法の両方向から検討する予定である。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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