研究課題/領域番号 |
10650005
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研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
増田 淳 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助手 (30283154)
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研究分担者 |
清水 立生 金沢大学, 工学部, 教授 (30019715)
矢口 裕之 埼玉大学, 工学部, 助教授 (50239737)
尾鍋 研太郎 東京大学, 大学院工学系研究科, 教授 (50204227)
森本 章治 金沢大学, 工学部, 助教授 (60143880)
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キーワード | 青色半導体レーザ / 強誘電体光導波路 / 窒化物半導体 / 酸化物強誘電体 / レーザアブレーション / エピタキシャル成長 / バッファ層 / チタン酸ジルコン酸鉛 |
研究概要 |
本研究は、一体型レーザスキャナなどのまったく新しい概念の固体素子を実現するために、青色発光材料として近年大きな注目を集めているIII-V族窒化物半導体と光導波路材料である酸化物強誘電体の集積化などの要素技術の開発を目的とするものである。窒化物半導体として立方晶窒化ガリウム、酸化物強誘電体としてチタン酸ジルコン酸鉛を選択し、前者は有機金属化学気相成長法で、後者はレーザアブレーション法で作製した。その結果、以下のことが明らかになった。 1 立方晶窒化ガリウム上に直接チタン酸ジルコン酸鉛を堆積すると、ぺロブスカイト相とパイロクロア相の混相となり、結晶方位もランダムである。この原因はチタン酸ジルコン酸鉛/窒化ガリウム界面の元素の相互拡散に起因する。 2 立方晶窒化ガリウム上に酸化マグネシウムバッファ層を介してチタン酸ジルコン酸鉛を堆積すると、ぺロブスカイト単相が得られ、[100]優先配向膜が得られた。この原因は、酸化マグネシウムバッファ層が窒化ガリウム上にエピタキシャル成長し、さらにチタン酸ジルコン酸鉛/窒化ガリウム界面の元素の相互拡散を抑止することに起因する。 3 立方晶窒化ガリウムの結晶性と耐酸化性には必ずしも正の相関はない。また、酸素雰囲気曝露により、窒化ガリウムの結晶性は劣化し、表面粗さは減少する。
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